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仙台市政だより 2019年10月号

政令指定都市・区制移行30周年 つなぐ。仙台

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宮城県仙台市 クリエイティブ・コモンズ

■今月のテーマ「都心活力」
政令指定都市・区制移行30周年に当たり、さまざまなテーマに沿って、これまでを振り返り、これからを展望していきます。

■これまで 都心活力創出の取り組み
本市では、地下鉄東西線の開業により十文字型の都市軸を支える骨格交通体系が完成し、沿線区域における生活環境の充実が進みました。一方都心においては、老朽化した建築物の更新が進まず、企業進出に対応したビルの供給が停滞しているほか、仙台駅周辺に人の流れが集中するなど、防災面や都心全体の活力などの問題が顕在化してきています。
市役所本庁舎も老朽化が進んでいることから、建て替えを決定。昨年、本庁舎建替基本構想を策定しました。市民広場や定禅寺通等周辺との一体性確保に留意しながら基本計画策定に向けた取り組みを推進し、最短で令和10年の庁舎完成を目指します。また民間主体によるまちづくりの機運が高まっており、定禅寺通などでさまざまな店が出店する「グリーン・ループ・せんだい」が開催されるなど、都心全体の回遊性向上に向けた取り組みが進んでいます。本年7月には「せんだい都心再構築プロジェクト」を発表。「働く場所、楽しむ場所として選ばれる、杜の都の個性きらめく躍動の都心」の実現を目指し、第一弾として老朽建築物の建て替えや企業立地、市街地再開発を促進する施策を打ち出しました。
これからも仙台ならではの魅力を生かしながら、にぎわいと活力のある都心づくりを進めていきます。

■インタビュー 都心ににぎわいがあるまち、歩いて楽しい仙台へ
これまでの都市は郊外にまちを拡大し、自動車を使った便利な暮らしが求められてきました。しかし最近は、自動車に頼る生活が見直され、人と人が直接触れ合う場としての都心の重要性が再認識されています。
現在、仙台駅周辺は比較的、東北の拠点にふさわしいにぎわいを見せています。しかし、回遊性を高めて、それを青葉通・一番町エリアや勾当台・定禅寺エリアなど、都心の他のエリアに広げていくことが課題です。イベントの開催日や開催場所だけがにぎわうのではなく、普通の日もぶらりと散歩したくなるような、歩いていても楽しく、そこにたたずんでいても居心地がいい、そんな都心部にする必要があります。
そのためには、まず、小さい単位のエリアごとに特色のあるまちづくりをすること、そしてそれらをつないでいくことが大切です。新しいにぎやかな商業施設を中心としたエリアもあれば、古い建物を改修(リノベーション)したカフェや飲食店がある裏通りエリアもあるでしょう。いろいろな面白いエリアがあると、歩いていても飽きないですよね。
また、行政と民間という壁を超えたまちづくりも重要です。道路は人や自動車が通る行政が管理する空間であって、民間商業者は使ってはいけないというのが原則です。しかし、ヨーロッパではカフェが、アジアでも屋台が道路にあふれているのが当たり前ですし、それがまちのにぎわいをもたらしています。道路や広場を楽しく歩いたりたたずんだりするために、市民がもっと自由に使っていいのではないでしょうか。
このようなまちづくりは、私たち市民にとって豊かな生活を送るために重要なだけではありません。その結果つくり出される素晴らしい環境に魅かれて、旅行に来る人やそこで新しく起業しようとする人が増えるという効果もあります。つまり、観光面や産業面の経済的な効果も期待できるのです。

■東北大学大学院工学研究科 准教授 姥浦道生(うばうらみちお)さん
プロフィール:東北大学大学院工学研究科ならびに同大学災害科学国際研究所に所属し、地域・都市計画分野を専門に活躍。仙台市総合計画審議会の委員なども務める

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