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仙台市政だより 2019年11月号

特集1 防災の文化を仙台から ―「仙台防災枠組」の理念を未来へ1

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宮城県仙台市 クリエイティブ・コモンズ

■世界へ防災を発信
11月9日から「世界防災フォーラム/防災ダボス会議@2019」、「仙台防災未来フォーラム」、「震災対策技術展」の3つのイベントが同時開催されます。
「世界防災フォーラム」は、スイスで開催される防災ダボス会議と連携し、今回が2回目の開催。隔年で仙台で開催され、国内外から産・官・学・民の防災に関わる人々が集まる国際会議です。平成27年に行われた第3回国連防災世界会議において採択された、国際的な防災の取り組み指針である「仙台防災枠組」の推進と、防災の考え方を各国の政策などに浸透させることを目指します。専門家対象のセッションだけでなく、市民も参加できることが特徴で、一般公開イベントも行われます。国内外の防災に関する解決策をさまざまな立場から提案し、互いに学び合い、新たな価値を創造しながら、その知見を仙台から発信します。
市が平成28年から毎年開催する「仙台防災未来フォーラム」は、東日本大震災の経験や教訓を未来の防災につなぐため、市民が防災を学び、活動を発信できるイベントです。防災の担い手がそれぞれの取り組みを発表・共有する中でつながりを生み出し、未来へ継承することを目的としています。当日は、防災・減災に取り組む団体の発表など、子どもから大人まで防災を学べるさまざまなプログラムを実施します。
「震災対策技術展」では、企業等の防災製品・災害対策技術を一堂に展示。最新の防災技術を使用したバーチャル防災体験や、身近な防災グッズを紹介します。

■誰もが防災の主役に
「仙台防災枠組」採択都市として、世界から強い関心が寄せられる本市。これまでライフラインなどのハード整備はもちろんのこと、子どもから高齢者、また女性や障害のある方などの多様な市民が主体となり、自助・共助を担う地域づくりなど、防災の強化を図ってきました。国籍、年齢、性別によらない、さまざまな立場の人たちが防災について、学び、考え、対等な立場で互いに協力することが、災害に強い都市をつくることにつながります。
3つのイベントを通して、一人一人の防災への関心を高めるとともに、「仙台防災枠組」の理念を未来へつなぎ、防災環境都市づくりを推進していきます。

■防災を考えるきっかけを作りたい
段ボール製避難所用授乳室「HONEYROOM」を発案した東北工業大学工学部建築学科の皆さんにお話を伺いました。

この授乳室は、「避難所等で活用できる段ボール製品」を提案するプロジェクトの中から生まれました。
「東日本大震災のときの経験や当時のことを調べていく中で、小さい子どものいるお母さんが授乳が大変だったことを知りました。人目を気にせず安心して授乳できる場所が必要だと思い、考案しました」と鈴木楓由(ふゆ)さんはきっかけを話します。髙泉沙知恵(さちえ)さんは「製作の過程で、お母さんが赤ちゃんを抱いて、手がふさがったままでのドアの開閉は大変だと思い、扉はつけないことにしました。また、周りからの視線が気にならない空間を考えました」と工夫を教えてくれます。3月に開催された「仙台防災未来フォーラム2019」で展示され、小さいお子さんがいるお母さんたちにも見てもらったそう。「『落ち着いて授乳ができる』『震災の時にこういうスペースがあったら良かった』などの声をいただき、とても安心しました」と浅野陽菜(はるな)さんは話します。
仙台防災未来フォーラムでは、製作までの経緯を英訳付きパネルで紹介します。「国内だけでなく海外の方など、多くの方々に見ていただける機会なので、どのような反応があるか楽しみです。少しでも防災を考えるきっかけになったらと思います」と皆さんは笑顔で意気込みを語ってくれました。
担当した石井敏(さとし)先生は、「この取り組みが震災や防災に改めて向き合うきっかけになりました。とても貴重な学びでした。この製品は、災害時はもちろん平時でも役立つものと期待しています」と話しました。

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