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仙台市政だより 2019年11月号

3.11 震災文庫を読む 25

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宮城県仙台市 クリエイティブ・コモンズ

東日本大震災を語り継ぐため市民図書館に設けた「3・11震災文庫」。所蔵する約1万冊から、よりすぐりの本をご紹介します。

■震災を未来へ語り継ぐ児童書
児童文学作家 堀米 薫

■「地震のはなしを聞きに行く―父はなぜ死んだのか」
須藤文音/文
荒蝦夷/編
下河原幸恵/絵
偕成社 刊
「地震のはなしを聞きに行く」の筆者は、仙台在住。東日本大震災の津波で、気仙沼の父親を失います。震災発生から1年後、「父がなぜ死んだのか」に向き合おうと決心。東北大学や震災の研究者を訪れ、「地震はどうして起こるのか(知識)」「今までどんな地震があったのか(歴史)」「また地震が起きたらどうしたらよいのか(防災)」について取材します。専門的な知識は、図解とコミック風のイラストで、子どもたちにも分かりやすく工夫してあります。大きな災害が起きた時に、被害を少しでも減らせるように、未来を生きる子どもたちへ、自分の体験を手渡したいという、筆者の祈りがひしひしと伝わってくる本です。

■「あきらめないことにしたの」
堀米薫/著
新日本出版社 刊
「あきらめないことにしたの」は、本の中にも収録されている、福島県飯舘村の渡邊とみ子さんが書いた詩です。渡邊さんは、飯舘村ブランドのかぼちゃを世に出そうとしていた矢先、原発事故により、避難を余儀なくされます。長野、埼玉を転々とした後、かぼちゃの種をつなぐために、福島市内の休耕田を借りて種をまきます。重い泥を押し上げて現れた芽を見た瞬間、渡邊さんの心が震えます。故郷を奪われた苦しみや放射能汚染の不安に、果敢に立ち向かう人の姿を伝えます。
児童書は、大人と子どもが共有できる本です。震災の実体験のない子どもたちが増えていく今こそ、手渡していきたいです。

紹介した本は、市民図書館でご覧いただけます

問合せ:市民図書館
【電話】261・1585

〒103-0013 東京都中央区日本橋人形町2-21-11 山竹ビル
協力 仙台市 〒980-8671 仙台市青葉区国分町三丁目7番1号