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仙台市政だより 2020年1月号

3.11 震災文庫を読む 26

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宮城県仙台市 クリエイティブ・コモンズ

東日本大震災を語り継ぐため市民図書館に設けた「3・11震災文庫」。所蔵する約1万冊から、よりすぐりの本をご紹介します。

■別の角度から見た震災その後
河北新報社論説委員 大和田 雅人

◇「飯舘を掘る天明の飢饉(ききん)と福島原発」
佐藤昌明/著
現代書館 刊
福島第一原発事故で被災した福島県飯舘村の現状を、江戸期の飢饉被害と重ね合わせて描いたルポルタージュです。筆者は同村出身の新聞記者。故郷の仲間を訪ねて震災の体験を聞くうちに、忘れられていた天明、宝暦の飢饉と相馬藩の復興策について共通点を見いだします。
飢饉は自然災害、原発事故は人工災害ですが、どちらも奥地の山村への被害が大きく、豊作の夢にかけた村人の暮らしを奪いました。村人の言う「電気が欲しいなら、電気を使う東京に原発を造ればいい」の言葉が胸に響きます。歴史と現代災害を結んだ視点が評価され「第1回むのたけじ地域・民衆ジャーナリズム優秀賞」を受賞しました。

◇「被災地選挙の諸相2. 選挙を通じて考える被災地復興の光と影」
河村和徳・伊藤裕顕/著
河北新報出版センター 刊
東北大学の政治学者である河村氏は、持ち前のフットワークの良さと軟らかい文章で地方政治や行政のありようについて提言を続けています。震災後に行われた被災3県の国政選挙、首長選、地方議員選などを16章に分けて報告しています。
2年半前の仙台市長選、前回の衆院選における野党共闘の実像、大川小学校津波訴訟と石巻市議選などを取り上げ、候補者の主張や戦略が有権者にどう受け止められ、結果とどう関連したのかを明らかにしていきます。
釜石市でのラグビーワールドカップ開催や仙台空港民営化、震災遺構の保存にも紙幅を割きました。2017年に出版した「被災地選挙の諸相」の続編です。

紹介した本は、市民図書館でご覧いただけます

問合せ:市民図書館
【電話】261・1585

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