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仙台市政だより 2020年2月号

政令指定都市・区制移行30周年 つなぐ。仙台

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宮城県仙台市 クリエイティブ・コモンズ

■今月のテーマ「環境保全」
政令指定都市・区制移行30周年に当たり、さまざまなテーマに沿って、これまでを振り返り、これからを展望していきます。

◆これまで 環境保全の取り組み
昭和50年代にスパイクタイヤの粉じん公害が社会問題となった本市では、全国に先駆けて脱スパイク運動が広がり、スパイクタイヤ全廃に市民総ぐるみで導きました。平成8年には環境基本条例を制定。環境負荷の少ないまちづくりの取り組みを進めています。
平成11年からはキャンペーン「100万人のごみ減量大作戦」を展開。平成14年にはプラスチック製容器包装分別収集を全市に拡大し、市民の協力により、ごみの排出量が順調に減少しました。平成16年には「第1回グリーン購入世界会議」を開催。環境への配慮を推進する仙台宣言を採択し、地球規模での連携を訴えました。しかし東日本大震災の影響により、温室効果ガス排出量やごみ総量が増加。市民や事業者と協働で、資源物の分別徹底や食品ロス削減、省エネ・創エネ・蓄エネの3Eの普及啓発を図る「せんだいE―Action(アクション)」などに取り組むとともに、平成28年には、環境教育・学習拠点として「たまきさんサロン」を整備。また、指定避難所等への防災対応型太陽光発電システムの導入やコミュニティサイクル事業なども行い、環境にやさしいまちづくりを推し進めています。
昨年は、地球温暖化対策等の推進に関する条例を制定。今後も市民や事業者等と協働で、先人から受け継いだ杜の都の環境を守っていきます。

◆インタビュー 環境保全のための知識を行動に移すことが大切
平成4年にブラジル・リオデジャネイロで開催された地球サミットが契機となり、その翌年に結成されたのが「みやぎ・環境とくらし・ネットワーク」(MELON(メロン))。公害問題がまだ残っている頃でしたが、当時の日本では環境団体はごく少数でした。次第に環境問題が一般的になるにつれ、時代は公害対策から環境啓発の活動へ。MELONにおいても、環境学習の出前講座や自然観察会、プロスポーツ試合会場でのごみ減量のサポートなど、市民の皆さんが参加しやすいような活動へとシフトしていきました。
その具体例の一つが、環境NPOなどと行政との協働による環境学習プログラム「杜々(もりもり)かんきょうレスキュー隊」。市内の小・中学校や保育所などを対象に、環境教育の支援を行っています。この取り組みや「環境フォーラムせんだい」のように、市民や企業が行政と連携し、企画段階から一緒に意見を出し合いながら、環境に関わる取り組みを進めているのは、他の市町村ではあまり見られないこと。仙台市の取り組みは、先進的だと感じています。
また一方で、環境問題の難しさも痛感しています。環境啓発の活動は一朝一夕に成果が出るものではありませんし、たとえ環境に関心を持ったとしても、実際に行動へ移さなければ結果につながりません。日々の生活において、節電やごみ分別のほか、再生可能エネルギーの利用や環境に配慮した商品を選択することも有効です。消費者の行動が変われば、企業も日本も変わると信じています。
こうした取り組みを継続するためには、やりがいや楽しさの実感も重要。誰かが我慢する状況ではなく、みんなで前向きに進めることが大切です。環境活動において、よく言われる言葉が「一人の百歩より、百人の一歩」。各人が一つの行動をとることは、それほど難しくないはず。より多くの方が一歩を踏み出せるように、今後も環境保全に向けた働き掛けや情報発信を続けていきたいと考えています。

公益財団法人みやぎ・環境とくらし・ネットワーク 事務局統括
小林幸司さん
プロフィール/環境カウンセラー(環境省登録)。オーストラリアの海に感動したことがきっかけで、一般企業から環境を守る仕事に転身。せんだいE-Action実行委員会委員長、杜の都の市民環境教育・学習推進会議副委員長なども務める

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