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仙台市政だより 2020年2月号

3.11 震災文庫を読む 27

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宮城県仙台市 クリエイティブ・コモンズ

東日本大震災を語り継ぐため市民図書館に設けた「3.11震災文庫」。所蔵する約1万冊から、よりすぐりの本をご紹介します。

■スローな「支縁(しえん)」にしてくれ
福住町町内会会長 菅原 康雄

◇「仙台・福住町方式 減災の処方箋 1人の犠牲者も出さないために」
菅原康雄・三好亜矢子/著
新評論 刊

私が住む仙台市東部の福住町は川沿いの低地にあるため、たびたび水害や地震に襲われてきました。17年前に町内会会長になってから今日まで、私は、「減災」を旗印に掲げています。
「減災の処方箋」では、高齢者や障害のある方など特別な支援が必要な人々のリスト作りや、町独自の防災マニュアル作り、それに基づく防災訓練、仙台市内外の町内会との災害時協力協定などの「福住町方式」を図表付きで細かく紹介しています。
処方箋と銘打ちましたが、特効薬ではありません。普段からの隣近所同士の声掛けや挨拶、自ら考え・行動する防災訓練など地道な積み重ねこそが生命を守る鍵です。

◇「3.11以後を生きるヒント―普段着の市民による『支縁の思考』」
三好亜矢子・生江明/編
新評論 刊

もう1冊は前述の「減災の処方箋」の共著者である三好亜矢子さんが編者の「3.11以後を生きるヒント」です。「困ったときはお互いさま」と自由闊達(かったつ)な「支縁」を繰り広げた13のグループ、例えば、宮城県山元町で「がれきに見えるもの」の中からそれぞれの家族にとって大切な思い出の品を掘り出す若者たちなどから、生々しい現場報告が寄せられています。
欧米には、スロージャーナリズムというものがあるそうです。事件が起き、マスコミが嵐のように襲来、その熱がすっかり冷めてから初めて、その後を追いかけるのが使命です。支援においても、声の小さな人々にこそ寄り添うスローな関係づくりが求められています。

▽紹介した本は、市民図書館でご覧いただけます

問合せ:市民図書館
【電話】261・1585

〒103-0013 東京都中央区日本橋人形町2-21-11 山竹ビル
協力 仙台市 〒980-8671 仙台市青葉区国分町三丁目7番1号